パラノイアスケープというゲームの紹介

はじめに

 みなさんは「パラノイアスケープ」というゲームを御存知でしょうか。私、ユウワンは某ショップでこのソフトと運命的な出会いを果たし、プレイしてみた結果そのあまりの面白さ・超越したセンスにうちひしがれました。このソフトを埋もれさせておくのはあまりにもったいない。デスクリムゾン並みに知られて欲しい。そうした衝動に突き動かされ、本家の日記とは独立した、このようなページを設けさせていただきました。(2001/11/15著)

購入

こないだ、久々に近所の某電気屋(EDLP)に行ってみました。携帯端末祭りとかいうのをやってて、そのスペースの都合上、ゲームソフトコーナーが端の方の一つの棚においやられてました。完全にオタスペースと化したそこで、なんとなくガンサバイバー2を購入。ついでに中古コーナーを物色。ここでいつもは「武蔵伝」とか「GTO(運動会っぽいやつ)」とか、微妙なソフトしかないのだけど、その時そのラックには見慣れないタイトルが。

「パラノイアスケープ」

 対応機種はPSで、1998年の作。製作・販売は「マチルダ」という会社でした。どこだよ…。後でこの会社の存在を調べてみましたが、いかがわしいエロ画像しか検索されませんでした。ユウワンのシックスセンスと「金は、流れゆくものですよ」という声が聞こえ、思わずジャケ買いしてしまいました。

 家に帰ると、ガンサバイバー2より先に、パラノイアスケープをセット。電源ON。おびただしい数の目が天を覆い、床にも口や鼻がそこらじゅうに蠢いている背景に映し出されるスタッフの名前。聞こえてくるBGMはデスメタル。

「デーストローイ!!デーストローイ!!」

 …え?最初は気のせいかと思いましたが、マジで「デストロイ」って言ってます。これは…そう、ロック。まさしくロックだ。デスクリムゾン以来の掘り出し物かもしれない。いてもたってもいられず、とりあえず説明書。…読んで正解でした。このマニュアルもロックに満ち溢れていたのです。フリッパーが自由に動ける面クリア型3Dピンボール。斬新なジャンルですが、つぎのページのストーリーで私はさらに深みへダイブしていきました。

<ストーリー>
魔界では年老いた魔王の後継者が見つからず、
とうとう魔界市民から一般公募する事にした。大多数の応募者の中からふさわしい者を
しぼり出すため、魔界政府はいろいろなテストを出し、応募者達をふるいにかけた。
そして最終選考まで残ったのが魔界の田舎からやってきたという骸骨兄弟の二人であった。
魔王「よくぞここまできたものだ。だが、最後の試練、
パラノイアスケープをクリヤーしてこそ真の後継者として王座に君臨できるのだ。」 
古くから魔界に伝わるフリッパーバット、「トーバーネホ」を骸骨兄弟が手にしたとき、すべては始まる。

 魔界の田舎! 骸骨兄弟! クリヤー! そして「トーバーネホ」!

 何それ?なんでいきなり固有名詞!?気になったのでよく見ると…逆さまにして…「骨バット」

 …次に敵キャラの紹介を挙げます。ここも凄い。  

<クリーチャーズ>

トライヘダー
こんなグロテスクな奴が人間の体内にいたとは。
トライヘダーを一匹見たのなら、30匹はいる
と思え!!余談だが、骨を蝕む習性がある。

ヴァンプフィッシュ
空飛ぶ吸血魚を君は見たことがあるか!!しかもこ
のヴァンプフィッシュは人間の脳の血が好物。吸
われる前に脳を取り返せ!!

ル・ロウス
全世界を震え上がらせた殺人鬼”ジャック・ザ・ロー
チ”。死刑執行後、地獄へ落ちたローチがル・ロウスと
なって帰って来た!!しかも今度は大勢になって帰って
来た!!どこに帰って来たのかは秘密。

ル・ロウスの説明、調子に乗り過ぎです。ほかにもツッコミどころが満載すぎて…ちょっとこのままではいつまでも終らないので、今日はこのへんで勘弁してください。続きは次回。(2001/11/11著)

遊ぶ

 前回の日記、かなり書いたつもりだったけど、説明書についてしか語ってなかった…というか、マジでプチ流行してほしいです、このゲーム。

 基本がピンボールなので、得点稼ぎがメインのはずなんですが、ゴールまで進まない、もしくはボスを倒さないようにボールをはじいてさえいれば、いくらでも稼げます。フリッパーが自由に動けるという性質のため、ボールを取り逃すことはほとんどありません。万が一取り逃したら、方向キーを押して後ろに下がりましょう。ボールが拾えます。そんなこんなであまり意味のないスコアを稼いでも、メモリーカードは使わないのでセーブはできません。生意気にもデュアルショックには対応しているのでブルブル震えます。

 敵や障害物やボスの攻撃(主に敵自身の体当たり)を骸骨兄弟(フリッパー)が受けると、ライフが減ります。無くなるとこれは即ゲームオーバーです。しかしクレジット無制限のコンティニューができるので、あまり影響ありません。スコアは0に戻りますが。そしてピンボールですから、ボールにも限りというものがあります。初期設定では10コです。オプションで最大∞コまで増やせます。で、滅多に取りこぼす事の無いボールを全部取りこぼした時、おそらくゲームオーバーになるのでしょう。

スコア稼ぎしないで、普通にクリアしていっても、ひとつの面をクリアする毎に2~3、多いときで5個くらいボールが増えます。エクステンドで。

 ステージ数は全部で10くらいで短めです。ここまでの説明から、「どうせ似たようなステージばかりで飽きるんだろう」とか思いがちですが、ここは強調していいますが、そんなことはありません。むしろこの部分は、昨今のゲームと同等、いやそれ以上の楽しさを与えてくれます。最初のステージでは空には無数の目、床には口、障害物として鼻があります。そしてこの鼻は、ときおり鼻息をだして、フリッパーを少し後ろへさげます。またとあるステージには「迷宮」という名前がついています。今度は迷路かーと思いつつスタートすると、そこに広がるのは一面だだっ広い砂漠。せまりくる足や手をよけつつ、手頃な敵をはじいて、魚のような敵を倒してボールを取り返せばクリアです。プレイヤーの判断力というか、常識感覚が迷宮入りしてしまいそうです。

 このように各面ピンボールの特徴を全く無視した趣向をこらした仕掛けで、その面白さから、ガンサバイバー2をやるのも忘れ次々とクリアしていきました。そしていよいよ最終面。いままで操作していた骸骨兄弟のかわりに、変な人形を操作します。歩きまわっているゾンビに当らないように移動し、そこらじゅうに転がっている棺を調べ、中からでてくる王様と王妃様の霊をベッドに連れていけばエンディングです。

…ねえ、ピンボールは?(2001/11/13著)

会社

 パラノイアスケープは、いかにも洋ゲーっぽいつくりですが、このゲームを製作しているスタッフは、音楽の奏者(一部の)以外は全て日本人です。マッドジョージ氏(大阪人)を含めて。

 パラノイアスケープを作った会社はマチルダと言います。前言った通り、ネットで調べてもその会社は出てきませんでした。ガンダムとかバンドとか薔薇関係とかで20000くらいページが出てきて、どうしようもありませんし、ヤフーはハナから役に立ちません。説明書を見ると、後ろのスタッフクレジットのあたりにPSゲーム「1on1」の広告があります。そこで1on1で検索をかけると、あるひとつの会社名が浮びあがりました。(あとで気付いたけど、別にパラノイアスケープで検索してもよかったのですが…)

 その名は「ジョルダン」。現在はパソコンソフトの「乗換案内」をメインに運営されています。会社概要を見ると、ほかにもいままで開発してきたゲームソフトの名前があります。「1on1」「ハムスター倶楽部」…しかし、「パラノイアスケープ」の名前はありませんでした。…残念ながら、マチルダとジョルダンがなんらかの関係があることは間違いありませんが、ここで手詰まりです。僕にできるのはいくつかの仮説をたてることだけです。

仮説1:マチルダはジョルダンに社名を変えた。

 昭和54年12月にすでにジョルダンという名前で設立されているので、それはありえません。

仮説2:パラノイアスケープにジョルダンは関わっていない。

 それならば説明書に「1on1」の広告を載せている理由がわかりません。なんらかの助成を得ているのならばそこにジョルダンの名前を載せるはずです。

仮説3:マチルダはジョルダンの子会社、または開発チーム名。

 有力な説です。…しかしこれなら上の仮説とおなじく、説明書にジョルダンの名前載せるはずですが…。

 そんなわけでうまい理由が見つかりませんが、ゲーム内容が不可思議なら、作ってる人たちも不可思議ってことで。(2001/11/18著)

中身

 久しぶりの更新です。忘れた頃に明るみに出てほかんされたりしましたが何事も無く平穏無事に過ごしてきました。おそらくパラノイアスケープだけではこのコーナーも持たないような気がします。何かしら味のあるゲームを紹介していきたいと思います(未定)。

 さて。

今回は中身を調べて見ました。といっても容量だけですが。ユウワンはこのゲームの内容のトンデモぶりに心奪われましたが、そのきっかけとなったのがオープニングムービーの「デーストローイ!デーストローイ!」というステキソングでした。パラノイアスケープに使用されている音は全て生音です。つまりCDプレイヤー等で再生すればこのステキミュージックがいつでもどこでも聴けます。事実ユウワンは持ち歩いてます。

 この楽曲ですが全部で12曲収録されています。しかもどれも普通の曲と同じく、3分くらいの長さがあります。ここでユウワンはゲーム部分はどれくらいの容量なのかむしょうに気になったので調べてみました。

 ジョージ氏の世界を表現するには、プレステでは容量、力量共に不足だとおもいました。音楽部分がかなり占めているのも手伝って、ポリゴンがかなり荒いのです。ボスを倒したときの爆発は、最初はトイレットペーパーが飛び出しているのかと思ったくらいでした。個人的にはPS2やXbox等でリメイクして、完璧なスクリーミング・マッド・ジョージの世界を見せて欲しいと切に願います(いやマジで)(2001/12/17著)


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